悪性リンパ腫治療の記録

最近は思ったことを書いてる感じです。てきとうです。Amazonアソシエイトやってます。

宇宙の隅に生きる私の(退院後73-75週目)

ざっくり言うと

やっと喉痛いの落ち着いてきた。朝寒いと痛くなるのかしら。それにしても長引きすぎ。

 

外来

特に血球やその他血液の数値は変わらず。ヒブワクチン3回目。インフルの予防接種は次回くらいで良いとのこと。

 

日常

最近早く起きて早めに研究室に行こうキャンペーンをしている。研究室にいる時間を増やさないとすると、人のいない時間帯に実験したほうが効率が良い。ただ、ほとんど毎日眠くなる。体力がないのか眠くなる体質になったのか、ただ単に睡眠時間的な問題なのか。

 

天気 

台風19号何事もなく過ぎ去りますように。

 

ちょっとした話

PTSD(心的外傷後ストレス障害)っていう言葉は聞いたことある人も多いかと思う。専門的な定義は省くけど、大きなショック(例えば、家族や大切な人の死・戦争・犯罪被害・自身の病気)を経験した後に、それが原因で鬱やパニックなどの精神的な症状が生じること。日常生活に影響が及ぶことも少なくない。

戦争から帰ってきた軍人をアメリカではサバイバーと呼ぶが、そのうちの20‐30%の方はこのPTSDを発症する(している)というデータもある。アメリカに倣って日本でも、がんを経験した人をがんサバイバーと呼ぶこともある。これは単にがんの治療を終えたということではなく、診断や治療はそれだけ心理的ストレスの大きい経験だ、という意味を含むのだと気づいた。俺は退院後パニック症状が出て、それに対する服薬も続けている。しんどい時もあるけど、とりあえず生きてるし、それが大切なことだと思おうとしている。

つい先日、PTG(心的外傷後成長)という用語があることを知った。強いストレスをうけた後に、その経験を経て当人が何かを学び精神的に成長することらしい。移植を経験して退院した人の生活の満足度は、普通の人に比べて高いというデータもある。個人的にも、日常の些細なことに幸せを感じることができるようになっているような気もする。

少し前に白血病の大学生が、がんになって良かったとツイートしてバズった。そんなわけないっていうコメントも多く見られた。これは確かに当たり前の結果で、PTGを感じている人の多くは、そもそもストレスになる事象が生じないことを選べるのならば、PTGのような成長など一切投げ捨てる、という。俺だってそうだ。

だから大学生の彼の言葉は、病気でない自分を選べないのだから、がんになり精神的に成長できて良かった(成長できないよりも)。である。一方、そんなわけないっていうコメントの多くは、病気でない状況を選べるのであれば(成長なんていらないし)、がんになって良かったなんて言えない。ということなのだと思う。そもそも共有している前提が違ったのだ。

まあ大切なのは自分がどう捉えるかということで、どちらが良くてどちらが悪いなんてことはない。押し付けられた感情ほど、不快に感じるものはない。

自分自身が得た学びを一つシェアするならば、文章に落とし込むことである。こうやって駄文ながらも文章にして、捉えにくい心理的な部分を整理することは、精神的にも良い感じがするし、状況を俯瞰でき、少しだけ理解できるような気がする。そんなに早くは受け入れられないし、ゆっくり進んでいきましょう。(文中のデータはPTGハンドブックみたいな本からです。正確に覚えてなくてすいません。)

 

涼しくなってきたので、皆さんも体調にはお気をつけて。

 

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